第12回:「タワマン節税」に見直し。そのとき、不動産鑑定士の役割は?――税制改正の背景と「本来の価値」の見極め
『上司は鑑定士!』~新人ハルの不動産ゼミ~
第12回:「タワマン節税」に見直し。そのとき、不動産鑑定士の役割は?――税制改正の背景と「本来の価値」の見極め
とある不動産会社の新入社員ハルが、不動産鑑定士である上司・森田のやさしい解説で、不動産にまつわる様々な知識を学んでいくシリーズです。ハルと一緒に勉強してみませんか?
【登場人物紹介】
●佐藤ハル 24歳、不動産営業1年目。理屈より感覚派。モットーは「わからないことは、すぐ聞く!」。
●森田ツトム 49歳、ハルの上司の不動産鑑定士。趣味はサッカー観戦と旅行。難しい専門知識をわかりやすく説明するのが得意。
第12回:「タワマン節税」に見直し。そのとき、不動産鑑定士の役割は?――税制改正の背景と「本来の価値」の見極め
「森田さん、お客様から『相続対策にマンションを買おうと思っている』と相談されたんです!」
メモ帳を手にしたハルが、少し首をかしげながら森田のデスクへやってきた。
現金と不動産では、相続税を計算するときの評価の仕方が違うんだ。その違いを利用した方法として、よく知られているのが『タワマン節税』だよ。
1. なぜ「タワマン節税」は見直されたのか?
その差を小さくするため、2024年からマンションの評価ルールが見直されたんだ。
節税と規制強化の『いたちごっこ』になりやすいんだね。
だから、『今のルールなら税金が安い』という理由だけで買うのは慎重に考えたいね。
2. 不動産鑑定士はどんなお手伝いができる?
立地や建物の状態、実際の取引などを調べて、価格の根拠を示すんだ。
例えば、市場価格が大きく下がっているのに、それが税務上の評価に反映されていない場合だね。
通常の評価方法では適切に評価できない事情があれば、鑑定評価が適切な課税を考える助けになることもあるんだ。
ただし、鑑定評価書があれば、その金額が必ず認められるというわけではないよ。
税務上の取扱いは税理士とも相談しながら、その土台となる価値を明らかにする。それが、不動産鑑定士の役割だね。
今回の学びポイント
「節税できるから」という理由だけで不動産を選ぶのは危険!
税制ルールの変更に振り回されず、まずはその不動産自体が持つ「本当の市場価値」を客観的に見極めることが大切です。
相続・税務評価で見落としたくない3つのポイント
2024年の改正により、市場価格と税務評価額のギャップが補正され、以前のような大幅な節税効果が得られないケースが増えています。
●節税ルールと規制強化は「いたちごっこ」になりやすい
特定の手法が広まると見直しが入るため、「現在の税制ルールだけ」を根拠にした長期的な購入計画はリスクが伴います。
●不動産鑑定は「適正な課税」を支える客観的な土台になる
一律の評価方法では実態に合わない(市場価値より高く評価されてしまう等)場合、鑑定評価書によって適正な価値の根拠を提示できます。
「節税のルールは変わる。
――だからこそ、まず確かめたいのは、不動産そのものの価値だ。」
かんべ土地建物(株)には、経験豊かな不動産鑑定士が在籍しております。
「相続対策で提示された評価額に疑問がある」「市場価値に合った適正な評価を知りたい」といったご相談もお待ちしております。
👉 [不動産鑑定のご相談はこちら] https://www.kanbetochi.co.jp/appraisal/
※1 マンションの相続税評価については、2024年(令和6年)1月1日以降の相続・贈与より新たな評価ルール(居住用超高層層別補正率等の見直し)が適用されています。
※2 不動産鑑定評価額を税務上の申告に利用する場合、個別の事情や税務署の判断等により取り扱いが異なる場合があるため、事前に税理士等の専門家へのご相談をおすすめします。



